短編にもならない思いつき小ネタ集
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捕まれた腕に目を見開く。
驚く声をあげる前に、その腕の中に閉じ込められてしまう。
いきなりのことに、心臓がバクバクと波打っているのがわかる。
「…ふ、…くちょ…?」
胸板に頭を押し付けられてしまっては抗議の声さえ上げづらい。
あ―、びっくりした―。あーびっくりした―。落ち着け私の心臓。
「副長?」
もごもごと声が隊服に吸い込まれてしまう。
副長の腕が、微かに震えているのに気付く。
え……、なんで……。
「副長?」
もう一度名前を読んだ。
腕に力が篭る。
押し殺したようなおえつが聞こえて、私は副長の腕の中で目を見開いた。
「……ひ、じかた、さん…?」
困惑した声にビクッと一瞬震える体。
どうしたんだろう。土方さんらしくない。
そっと土方さんの背中に手をそえた。
「土方さん…?」
「………なんでもねぇ…。」
自分から人のことを抱き締めてきたくせに。
ベリっとはがされるように体を離されてムっとする。
そっぽを向いたまま目を合わせてくれない副長にもムっとする。
なんだ、なんだコノヤロー。
そっぽを向かれた顔をのぞきこむと瞳が赤く純血していた。
あぁ、やっぱり泣いてやがったのかフクチョー。
「おまっ、馬鹿!こっち見んな!」
「………馬鹿とはなんですか馬鹿とは。」
そう言って、今度は自分から土方さんの手をひいて、私の胸のあたりに土方さんの頭がくるように抱えこんだ。
身長差はそれほど、といほどないから、旗からみたら土方さんが私の胸に顔だけ埋めているなんともいえない体制なんだけど、でも、
「ほら、ちゃんと生きてますよ?私。」
「………あぁ。」
されるがままだった土方さんが私の肩に軽く手を置いたので、頭を解放してあげた。
ら、
「んう!………っ…、は…。」
ぐいっと、逆に私の頭を固定させられて、
そのまま、
「…ふっ……は、っ…んん!」
離れた唇の中から、土方さんのそれに伝わる銀色の橋が静かにきれて、
「誘ったのはお前だからな、●。」
長いキスの余韻を味わうこともなく、土方さんの自室に引き込まれてしまった。
*
ことがおわってダルい体を引きずって、全ての原因見つけた。
「土方さん。」
「あ?なんだ?」
「誰に借りたんですかコレ。」
隣で、余裕で煙草をふかしていた土方さんの顔が赤く染まっていく。
うん、まぁ、そんなガラじゃないよね。
それでも、なんだかこの人が凄く愛しくなって笑ったら、
笑うなと頭を叩かれてしまったけど。
『今、会いに行きます。』
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ナーンツッテナ、ナーンツッテナ(byダブルオーのハロ)
意味不明すぎらぁあ!(誰にきれてんの?)
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